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退職して独立か?週末起業か?様子見か?

 「自分の理想の生き方は?」など哲学したところで、精神的な糧にはなっても生活の糧にまで昇華するには自分の能力は足らなさ過ぎる。幸い今私が置かれている状況は、少し前までの社会で言い古された「食うために働く」という貪欲さは必要とされていない。それが幸か不幸かはまだ自分にも分かっていない。

 私には今定職がある。しかし家庭はない。年齢的にも良い転機ではある。実際、今勤めている会社も言ってみればベンチャー企業で社長も若い。若い人が起業するのに一般的にネックとされるのが、「人脈」「資金」「経験」「知識」「人格」だと言われる。

 そういえば、私が大学を卒業してすぐの頃、渋谷がちょうど「ビットバレー」などと呼ばれて、多くのイベントが催されたり大型の異業種交流会も目立つようになり、私と同世代の方が多く起業されたりしていた。

cf.起業家たちの梁山泊「ビットバレーが燃えた夜」

 記憶に新しい、楽天三木谷氏やデジハリ杉山氏、その他CCCや今はなきデジキューブの社長なども駆けつけた上記のイベントでは、孫正義氏が起業に必要な要素として、「志」「アイデア」「仲間」「資金」を挙げている。

 先に挙げた要素に関して言えば、私にとってはどれも不足している。唯一やりたいこと、やり遂げたいことに関しては、まだ夢物語のように漠然としかしていないのだが、あるにはある。ただこのままでは、子供の考えるような「夢」と大差ないし、道楽だと言われても仕方がない。

 なにせ、この時代にあって自分の考えていることの第一優先の目的が「利潤の追求」ではないのである。ましてや組織を大きくしたいだとか、そうした気持ちもない。それではボランティアなのか?NPOを目指しているのか?

 今、新たに規制緩和のあった「最低資本金制度」を利用して起業する人が増えているという。関連書籍も多く出始めていることもあって、流行を知るのに書店はある意味便利である。

 自分の目標を叶えるためには、どうしても資金(収入)が必要である。それは将来のクライアントに対する最低限の保証であって、余裕を持った失敗や撤退なら構わないが、長期的な運営を約束できないビジネスだったら手を出したくない。

 今起業をしようとしている人、起業したばかりの人、起業してうまくいかなかった人、うまくいっている人――、それぞれどのような気持ちで自分の夢に取り組んでいるのだろうか?生島ヒロシ氏が独立したばかりの頃、それまでの「不満」が「不安」に変わったという。小さな組織では、会社の命運が自分の生活にも直結するという点で、ある意味人生の賭けであるように思う。しかも一旦手を出したら後には引きづらいものもある。

 こんな不安そうにしている私を見て、今の上司はどう思うだろうか?そんな気持ちならやめた方がいいと経験則から言うだろう。しかし、彫刻家のブランクーシが師であるロダンの元を去る際に言ったとされる「大樹の陰には何も育たない」という言葉に触発され、もし今「決断」するとするならば、まずは自分の率直な思いを伝えるしかないと思った。そしてそれは、正確に裏づけされた自分の夢の具体的構想なしにはあり得ないことだとも思った。

 今の仕事、今自分が置かれているポスト、与えられた職務etc……。まだまだ未熟な私だが、最近はまるで卒業試験であるかのように、様々な決断を迫られる場面に出くわすことが多い。上司にも焦りがある。このような未熟者の私が、この年齢にもなって独り立ちできないことへ対する自身のプロデュース力に対してだ。仕事での恩は仕事で返したい。口先だけだった私が証明するために必要な行動――、それは果たして、退職して独立か?週末起業か?様子見か?どれを選ぶことなのだろうか……。愚かな自分へ対する愚問は尽きない。

カテゴリー:雑事断章

投稿者 cyberpoet : 2005年01月02日 23:44

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