風水都市化で日本を好景気に!大作戦!?
※旧「楽天広場」時代のブログより転載。
先日お伺いしたお客様曰く、近く上海に進出するとのことであった。言葉の問題はクリアしているので、機会があれば一緒にどうですか?なんておっしゃてくれたものだが、「いえいえ、とんでもない!」と終始穏やかな会話で終わった。
そこで話題にこそ出さなかったが、実は自分もかつて一度だけ上海に行ったことがあったことを思い出した。ほとんど海外旅行はしたことがないのだが、あれは学生のときだったから、もう6、7年の前のこと。上海も今では随分と変わったこととは思うが、父の仕事の関係で経費で行けるとのことだったので代わりに行ったものだった(笑)。
タダで行ける代わりに、若者に人気がなく需要も生産も減り続ける一方だったその衰退産業の集まる地元の地域復興に寄与するため、若者へ向けた会報誌へ載せるための業界推薦文(中国視察旅行体験談)を書くことが条件だった。一応参加者20数人は同伴者を除けば皆どこかの経営者で、純粋に楽しい「旅行」ではなく研修に近い形ではあったが、タダで海外に行けることを思えば決して苦痛ではなかった。そのとき会報誌に掲載して戴いた推薦文のうち、私が上海に到着して受けた印象についてを書いた部分を一部抜粋してみることにする――。
研修2日目の朝、これが昨夜バスから見た――12日に行われるという、4年に一度の大運動会を控え、派手にライトアップされていた――上海の街並みかとホテルの展望レストランから市を一望しながら朝食をとりました。その後バスで揚子江の支流だという川に沿った広い道路を通って――あちら岸は台場を想起せしめる特異な形の建物が並ぶ近未来都市、こっち岸は19世紀英国調のレトロな様相を呈する建築物が立ち並ぶ伝統都市といったように、その奇妙で斬新な都市構造は私が勝手に作った言葉でいえば"新旧亜洋折衷"というのがまさしくちょうど言い当てているような不思議な街並みを横目に――移動しますが、最近めざましい発展を続ける上海市ですので道路の方も大幅につくり変えられているらしく、途中で運転手さんが道に迷うというハプニングもありました。予想以上に時間がかかってしまいましたが、見るもの聞くものすべてが目新しい私にとっては、通勤で行き交う異常な数の自転車や、騒音とまで言える自動車のクラクションの音さえも新鮮で、バスに乗っている間、退屈さをまったく覚えませんでした。
上海初体験だった私にとっては、その都市についての第一印象はそんな感じだった。
今年の元旦、初日の出を見る直前に、渋谷の某店にて上海出身の女の子とも上海談義をしたものだったが(笑)、今、この勢いのない日本をある程度で見限って、上海(や中国進出)に目を付ける企業や人が少なくない。
上海と言えば、先の推薦文の中にも書いたが、世界的に見ても周囲に引けをとらない建築物群がまず目に入る。これは上海がイギリス植民地時代からスタートした発展の歴史を持つからなのかもしれない。世界的建築家であるイギリス人のノーマン・フォスター氏の作品で世界的に有名な建築物、「香港上海銀行(香港)」は、中国銀行との建築バトル?を行うなどしたらしいが、その辺の話はかつて荒俣宏氏の『風水先生』で読んだことがあった。
そう、この「風水」。結構前から日本でも"風水師"だの"陰陽師"だのと、この手のミステリアスな話題がワイドショーでも取り上げられ、関連した内容のムックなども随分売れたようで、一般の人にも浸透してきた感がある。
私は格別占いとか風水とか、それほど興味を持って調べたわけでもないし、もともと信じない!とかかたくなに言っていたほどの人間なので、あまりその辺のことはよく分からない。ただ、学生時代に友人と山陰方面へ旅行したとき、「山陰海岸国立公園・周遊指定地玄武洞」というところに立ち寄ったことがあり、そのときの日記に――、
~いくつかある洞穴の中で「青龍洞」というのがあって、それは、たくさん突き出た奇岩だけで構成されている洞穴だった。突き出た奇岩の一つをよく観察してみると、驚くべきことにそれは正確な多角形をなしていたのである。自然の神秘というか、洞穴の名前にも風水学的なものがあるし、これが神聖幾何学というものなのだろうか、とこのとき感じたものであった。(後略)
――などと書いたので、少しは興味を示しそうなタイプだったのかもしれない(笑)。
"風水"は、中国などアジア諸国を中心として隆盛を極め、最もその取り組みに対して遅れているアジア諸国のうちの一つは、実は我国日本なのではないか?と思えるくらい、周囲の国々では都市の発展、ビルの建築時などにも気を遣っているものらしい。日照権とか地域の美観保護の関係でマンションを取り壊すとかどうかとかいう問題は、都市計画法で言うところの用途地域のバリエーションの少なさから見てみても、国土の狭さと心の狭さが比例して止まない日本だけの特徴なのかもしれない。今さら何を?と言う人もいるかもしれないが、案外この"風水"、日本を好景気にする要素の一つになるのかもしれないなどと思った。
※関連参考リンク
建設博物誌 >> 超高層 >> 世界の超高層(鹿島建設株式会社)
カテゴリー:都市を遊歩する