デビアスLV社、消費大国ニッポン進出? 「永遠の輝き」に隠された闇
「ダイヤモンドは永遠の輝き」のコピーでも有名な、ダイヤモンド世界最大手のデビアス社。そして昨今またもや大ブレイク中のブランド、ルイ・ヴィトン等を有する高級ブランドグループのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンが設立した新会社デビアスLV社。
今年末にロンドンに旗艦店をオープンさせる予定とのことで、この度そのCEO(最高経営責任者)が来日したという。CEOが言うところの「日本は全世界の売り上げの三割を占める市場になる」という憶測の元、来夏に日本で記念すべき2号店をオープンさせるためのテナント探しでの訪問と言われる。
このダイヤモンド、おそらく私にとっては生涯無縁な代物。私の誕生石でありながら、最も高価で最も硬質で、最もきれいで輝いていて――、なんでこれほどまでに自分とは不釣合いなのかと神を嘆きたくなるダイヤモンド――。
実は昨年の対米同時多発テロ事件後にも話題にのぼったことがあった。それは、「ウサマ・ビンラディン(やアルカイダ)がシエラレオネ産のダイヤを資金源にしているらしい」との風評を受け、アフリカ各地の反政府勢力支配地域で採掘されたダイヤモンドの米国への輸入を禁じる法律が施行されたのであった。
ここで誰もが思いつくのが、経済大国アメリカでダイヤモンドを輸入出来ないのであれば、他国が買い付けることにはメリットがあるのではないか?ということであろう。そこにただでさえ魅惑的且つきな臭いダイヤモンドの闇市場が作られたとしてもおかしくはない(実際は知らないが)。
ダイヤモンドは供給量などの安定を図るため、基本的には中央販売機構と呼ばれる機関と、そこが認定した全世界の200社弱の企業がその流通等を担っていると言われる。しかしその実態はデビアス社による支配が相当に及んでいるようだ。
デビアス社の歴史は調べていけばいくほど奥が深く、私が知っている知識などは極表面上のものでしかない。デビアス社の創始は一ユダヤ人の手によるものと言われ、その後も関係した人物には豪商などが多い。そしてダイヤモンドという世の中で最も価値の高いこの鉱物は、もともと第2次世界大戦後に国の復興を目指すイスラエルの国々で産業が発達した際に貢献したという経緯を持っている。ところが1980年代のバブル真っ只中、イスラエルで膨れ上がるダイヤモンド市場が脅威になると、「もう一方」からの金融的な巨大な圧力(買占め、輸入規制、市場コントロール等)がかかってくる。そこでイスラエルの方では、研磨工などをはじめとした失職者が数千人規模で発生したとも言われる。
たとえそれがマホメット(ムハンマド)の時代から続くイスラムの国々が相手であっても、ユダヤ系企業というより一巨大企業として、デビアス社はその宿命対決をまぬがれ得なかったのだった。またそれは、マスコミなどが報じるニュースに尾ひれがついて、人々の間にゴシップとして広まってゆくのでもあった。ここに「事実は小説よりも奇なり」という言葉を思い出す。ある意味、どんな企業スパイ物小説よりも面白いテーマが見えてくるように錯覚する。なんの先入観もなく純粋に考えてしまうが、もしかしたらあの狂気の事件は、私が考えていたよりももっとずっと深い位置に発端の根を張り、気が遠くなるほどの悠久の年月を以って、その機会を長い間窺っていたのかもしれない――と考えるようにまでなってしまった。
ダイヤモンドは僕らから見ればファッションやステータスや見栄の一つにしか過ぎない。でも違う国から見れば、ある意味でもっと崇高な、もっと稀少なものだったのかもしれない。国の存続、繁亡に関わるような重大な産物、資源、生活に直結しているため、ある意味での絶対神とも言えなくはないだろうか――?
私たちには実はもっと、理解しなくてはならないことがあるのかもしれない……。
※参考ページ
「購入者の側に立ったダイヤモンド入門」
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